転職活動で応募企業が決まった後の第一関門は書類審査です。履歴書と職務経歴書を採用担当者がチェックして面接へ進む応募者を決めます。
特に職務経歴書は、今までの経験や修得したスキルが記載されており、求人したい人材条件とマッチングするかの判断材料になる重要な書類です。
とはいえ、社会人経験が浅く十分な実績なしの第二新卒にとって、職務経歴書は最も厄介な書類、書くことがないと悩む方が多くいます。
採用担当者が第二新卒に期待しているのは、経験やスキルではなく、仕事に取り組む姿勢と将来の成長性、つまりポテンシャルの高さです。
つまり、一般応募者の視点では書くことがなくても、採用担当者が第二新卒を評価する視点を知れば、自己PRでアピールすべきことがわかります。
第二新卒であることが不利にならず、むしろ可能性を感じ採用担当者へ響く職務経歴書の書き方を知れば、書くことがないと悩みません。
第二新卒の職務経歴書│書き方と書くべきこと
採用担当者が第二新卒の職務経歴書で見ていること
第二新卒の方は、職務経歴書を書く前に採用担当者が職務経歴書のどんな点を見ているのか確認することをおすすめします。
なぜなら、通常の応募者と第二新卒とでは採用担当者が注目しているポイントが異なるからです。
第二新卒 | 通常の応募者 |
---|---|
・仕事への向き合い方や意欲の高さ ・積極的に行動できるタイプか? ・論理的に思考できるタイプか? ・素直で謙虚かつ成長が期待できるか? ・創造性のポテンシャルは高いか? ・社会人としての行動や考え方は修得済か? | ・経験やスキルが条件とマッチしているか? ・前職を退社した理由と転職を希望する理由 ・入社後に活躍したい意欲があるか? |
通常の応募者に求められる今までの経験やスキルは、第二新卒の方にはそれほど求められません。
第二新卒の選考で重視しているのは、仕事に取り組む姿勢と将来の成長性、つまりポテンシャルの高さになります。
加えて、社会人として身につけて欲しい最低限のルールやマナーは修得済みであることは言うまでもありません。
将来性に向けたポテンシャルが高く、期待が持てることをアピールする書類作りが、第二新卒の職務経歴書には必要なのです。
第二新卒は比較する対象を代えて書く
社会人経験が浅い第二新卒は、20代後半や30代が持ち合わせている経験・実績・スキルがあるはずがなく、また採用担当者も期待していません。
とはいえ、職務経歴書は面接へ進む応募者を選考する大切な書類、書くことがないからと空白が目立つのは好ましくなく、空白は絶対に避けるべきです。
第二新卒が職務経歴書に経験や実績を書けるようになるポイントは、比較対象を職場の先輩・上司や業界標準ではなく、身近な存在に代えることです。
比較対象 | 経験や実績 |
---|---|
同期入社の社員 | ・同期より優れた実績 ・採用された提案 |
新入社員時代の自分 | ・成長したこと ・修得したスキル |
比較対象を職場の先輩・上司や業界標準にすると、第二新卒のレベルでは見劣りしてしまい書けることがなくなります。
比較対象を身近な存在にし、レベルを下げると職務経歴書に書ける経験や実績が増えます。第二新卒は比較対象の変更が許されるのです。
実績よりも自己PRを重点的に書く
職務経歴書は、社会人として経験した各職歴において、具体的な経験・実績・スキルなどを記載する書類です。
一般的には、次の項目で作成します。
通常の応募者の場合、重点的に書くのはもちろん職務経歴になります。
職務の経験期間が短く十分な職務経歴を書けない第二新卒が重点的に書くのは、職務経歴ではなく自己PRです。
第二新卒は自己PRでポテンシャルの高さをアピールすれば、採用担当者が見ているポイントとマッチし評価が高まり面接へとつながるのです。
職務経歴書の自己PRで第二新卒が注意すべきこと
第二新卒の職務履歴書で自己PRが重要である理由
企業の採用担当者が職務経歴書でチェックしているポイントは、経験・実績・スキルが求める職務遂行レベルに届いているか否かになります。
社会人経験が浅い第二新卒は、採用担当者がチェックしている経験・実績・スキルでライバルに差をつけるのは、正直厳しいと言わざるを得ません。
とはいえ、職務経歴書でライバルに差をつけなければ、次のステージである面接へ進むメンバーに選出されないのは事実です。
経験・実績・スキルでライバルに差をつけるのが難しい第二新卒は、自由に何でも書ける「自己PR」を重点的に書き、差をつけるしかないのです。
第二新卒の方が職務経歴書で一番時間を掛けるべき項目は「自己PR」と認識しましょう。
第二新卒が自己PRを書く時のポイント
第二新卒が職務経歴書で書く「自己PR」で押さえておきたいポイントは次の3つです。
得られたを記載する場合は、経験もセットで書くと、経験を成長の糧にしようとする姿勢が伝わり、好印象が得られます。
社会人経験が浅い第二新卒は、未完成だからこそ将来への期待値が大きく、なりたい姿が大切です。抽象的な表現ではなく具体的な説明を心がけて記載します。
もし、退職理由を記載する必要がある場合は、決してネガティブなことを書かないこと、未来に向けた前向きな姿勢が第二新卒には必要です。
第二新卒が自己PRで書くべきこと
第二新卒が職務経歴書でライバルに差をつけ、書類審査をクリアした面接メンバーに残るため、「自己PR」で書くべきことは次の5つです。
職務経歴書に記載する自分の強みは、応募企業が求めている人材像を調査し、マッチする強みを優先するとより良いでしょう。
仕事での実績が少ない第二新卒でも、学生時代から大切にしている行動基準やこだわりは書けるはず、そこに至る背景もわかりやすく記載します。
社会人経験が浅く、将来への期待が大きい第二新卒だからこそ、なりたい姿が大切です。抽象的な表現ではなく具体的な説明を心がけて記載します。
たとえ担当期間が短くても、経験した業務とその中で工夫した点や改善したことを記載すると、業務に対する積極的な姿勢をアピールできおすすめです。
どのような教育を受けてきたかは、入社後の教育プラン作成の参考になり採用担当者の気になるところです。積極的な情報提供が好印象につながります。
実績なしの第二新卒は職務経歴書をどうする?
第二新卒が職務経歴書を作成する前に心掛けること
第二新卒が職務経歴書を作成する前に心掛けることは次の3点です。
会社の業務でスキルを向上させ将来の自己実現につなげたい、個人の想いとしては良いですが、会社はあなたのスキル向上より経営への貢献を重視します。
入社後にどのようなことで企業活動に貢献できるのかの視点で、具体的に記載することが職務経歴書では大切です。
将来目標を記載する場合、期限もあわせて記載すると、具体的に考えていることがわかり本気度が伝わります。
さらに気をつけて欲しいのは、どんなに自己PRしたいことがあっても、読む側のことも考えて2〜3項目に絞ることです。
長文は、大量の書類を読み込む必要がある採用担当者の負担になり、最も読んで欲しい重要箇所を読み飛ばされるキケンがあります。
提出書類は読み手の立場になって作成すべきことを忘れてはいけません。
具体的なフォーマット事例を参考にする
職務経歴書は応募者本人が自由に作成しても良いとする企業がほとんど、しかし自由と言われてもどうして良いかわからず悩む方が多いのが第二新卒です。
厚生労働省 職業安定局から発行されている「職務経歴書の作り方」は、具体的なフォーマット事例や記載すべき項目が掲載されており参考になります。
また、「職歴の中でアピールできる要素が少ない場合の記載例」や「職歴が短い場合の記載例」も掲載されており、役立つこと間違いありません。
実績なしの第二新卒で職務経歴書をどう書いたら良いか悩んでいる方は、ぜひ参考にすることをおすすめします。
加えて、読み手である採用担当者のことを考え、簡潔にわかりやすく、誤字脱字なく書くことも忘れないようにしましょう。
職務履歴書で書くことがない第二新卒はどうする?
書くことがなくても「空白」を目立たせない
応募書類は見た目も大切、書類に空白が目立つと第一印象が良くありません。行間や文字間隔などを工夫して空白が目立たないように工夫しましょう。
空白が多いとこの会社で活躍してやろうという”やる気”や、どうしても入社したいという”意気込み”が感じられない職務経歴書と感じてしまいます。
いくら中身に立派な文章が書いてあっても、第一印象が良くなければ先入観が邪魔してしまい、正しく理解してもらいない可能性があり注意が必要です。
また、いくら第二新卒で社会人歴が浅いとは言え、提出書類に誤字脱字があっては社会人として論外です。
書類は提出前に何度も見返し、できれば第三者にもチェックしてもらい誤字脱字のない職務経歴書の作成に努めましょう。
身近に書類のチェックをお願いできる人がいない方は、書類添削サービスがある転職エージェントの利用をおすすめします。
職務経歴が半年でも「職歴なし」とは書かない
第二新卒の中には職務経歴が半年以下のため職歴にはカウントできないと考え、「職歴なし」と記載する方がいますが職務経歴書では好ましくありません。
確かに未経験の第二新卒が、半年以下の職務経験では、研修だけで終わっている可能性があり、職務歴としては一般的にはカウントし難い傾向です。
しかしながら、職務経歴書で空白を作ると、書類作成の目的である採用担当者へのアピールにならないどころかマイナスイメージになってしまいます。
たとえ半年だけの勤務であっても、受けた研修・習得した知識やスキル・工夫や改善したことなど、書ける内容があるはずです。
初歩的な内容であっても第二新卒なら許されます。「職歴なし」とは決して書かずに職務経歴書には空白を作らないことを心掛けましょう。
転職エージェントを積極的に活用する
職務経歴書には企業から指定されたフォーマットがなく、応募者が自分自身のアピールポイントに合わせて自由に作成できる書類です。
とはいえ、書類作成に慣れていない第二新卒の方には、むしろテンプレートや事例があった方が便利なことに間違いはありません。
初めての転職活動になる第二新卒の場合、形式の作成に時間を掛けるよりも書類の中身、文章作成に時間をかけたいものです。
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実績豊富なアドバイザーが対応│リクルートエージェント
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もちろん第二新卒が気になる職務経歴書の書き方もサンプル付きで詳しく解説しており、何を書いたら良いか悩むことが少なくなるでしょう。
さらにマイナビ転職の専任コーチが採用担当者視点でWEB履歴書を添削してくれるサービスが有り、書類作成のコツを無料で教えてもらえます。
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【第二新卒の職務経歴書】まとめ
✅第二新卒と一般の応募者では採用担当者が注目しているポイントが異なる
第二新卒で職務経歴書に書くことがないと悩んでいる方は、会社での実績に注目しすぎる傾向があります。
企業の採用担当者は、第二新卒と一般の応募者で着目する点が異なり、第二新卒では仕事に取り組む姿勢と将来の成長性を見ているのです。
→「採用担当者が第二新卒の職務経歴書で見ていること」について詳しくはこちら
✅第二新卒の職務経歴書は自己PRが重要
第二新卒が、職務経歴書に記載する経験・実績・スキルでライバルに差をつけるのは困難、よって重点的に書くべきは自己PRです。
自己PRでは、成果と経験をセットで記載する、期待値をアピールするなど採用担当者へ響く内容を書くように心掛けます。
→「職務経歴書の自己PRで第二新卒が注意すべきこと」について詳しくはこちら
✅第二新卒が職務経歴書を作成する前に心掛けること
自己PRが中心となる第二新卒の職務経歴書では、会社の業務でスキル向上し目標達成するなど、経営貢献よりも自己実現を優先していると誤解されがちです。
採用担当者の評価ポイントと立場を理解してから書類作成するよう心掛けます。
→「第二新卒が職務経歴書を作成する前に心掛けること」について詳しくはこちら
✅応募書類は見た目も大切です
応募書類は見た目も大切、書類に空白が目立つと第一印象が良くありません。行間や文字間隔などを工夫して空白が目立たないよう工夫します。
とはいえ、自分自身では気づきにくいもの、提出前の第三者チェックが大切です。書類添削サービスがある転職エージェントを利用すると良いでしょう。
→「第二新卒が職務経歴書で書くことがない項目の対応」について詳しくはこちら
第二新卒は、スキルや経験の実績がなく職務経歴書に書くことがないと悩む必要はありません。
企業の採用担当者が、第二新卒の応募者に求めているのは将来性と積極性、これらが十分にわかる職務経歴書に仕上げれば良いのです。
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