終身雇用が崩壊し転職へのハードルが低くなった現代において、今勤務している会社とのミスマッチに気づいたら、我慢するよりも転職を検討すべきです。
とはいえ、気になるのが転職の成功率、100%ではないとわかっていても、あまりにも低ければ転職活動の一歩を踏み出せません。
また、既に転職を経験している方は再度の転職は可能なのか、転職の回数は何回までなら許容範囲と採用担当者が考えているのか気になるところです。
記事では、20代・第二新卒および全世代の転職成功率を紹介し、20代・第二新卒の成功率が高い理由を解説します。
さらに、成功率の低い人や採用担当者が厳しいと判断する人の特徴を反面教師にし、成功するためのコツを紹介します。
成功しない人の共通点を参考に、あなたは同じことをしないよう心掛け、ぜひ転職を成功させましょう。
転職の成功率│第二新卒は6割ほど
第二新卒の転職成功率は他の年代と比較してどう?
人生最初の就職でしくじってしまい、転職して社会人人生をやり直したいと考えている第二新卒世代の方は、残念ながら相当数います。
終身雇用が崩壊した現代において、最初に就職した会社とのミスマッチに気づいたのなら、居続ける必要ななく、キャリアのためにも転職すべきです。
厚生労働省が発表した「中途採用に係る現状等について」によると、転職したいと考えている24歳以下で、実際に活動している方は約4割程度しかいません。
行動できない背景として、スキルや経験なしの第二新卒が本当に転職できるのか成功率が気になり、行動への一歩を踏み出せていない状況が考えられます。
第二新卒世代を含む24歳以下の転職成功率は60.7%、定年前までの世代の中でダントツの成功率であり、第二新卒は転職しやすいのが事実です。
年代 | 転職成功率 |
---|---|
15〜24歳 | 60.7% |
25〜29歳 | 50.3% |
30〜34歳 | 41.9% |
35〜39歳 | 41.9% |
40〜44歳 | 36.2% |
45〜49歳 | 36.6% |
50〜54歳 | 35.4% |
55〜59歳 | 38.2% |
転職したいと考えている第二新卒世代は、今が転職の成功率が高い絶好のチャンスであるといえます。
第二新卒の転職の成功率が高い理由とは?
2位の20代後半に10ポイント以上も差をつけて、ダントツ1位の第二新卒の転職成功率、なぜ第二新卒は内定を獲得しやすいのでしょうか?
第二新卒の転職の成功率が高いのは、企業側の期待・年収面・マインド面から4つの理由があります。
経験やスキルよりもポテンシャルを重視
企業の採用担当者は、社会人経験が浅い第二新卒にスキルや経験を期待していません。期待しているのはこれからの成長・ポテンシャルの高さです。
そのため、第二新卒は職務経歴書の自己PRや面接の場でポテンシャルの高さをアピールし評価されると、内定に至るケースが多くなります。
経験やスキルによる判別がない分、第二新卒の転職成功率はアップしているのです。
多くの企業が20代採用に積極的である
中小企業庁が発行した「2020年版 小規模企業白書」によると、従業員300人未満の企業では20代の割合が20%を下回っています。
年代 | 300人以上 | 50〜299人 | 20〜49人 |
---|---|---|---|
20代 | 20.9% | 18.8% | 17.9% |
30代 | 21.6% | 20.8% | 19.4% |
40代 | 26.7% | 25.8% | 25.3% |
50代 | 20.5% | 18.9% | 18.2% |
社員の年齢構成のバランスが悪いと、将来の企業運営に影響を及ぼす懸念があり、採用担当者は20代を補充すべき課題認識を持っています。
また、第二新卒は新卒社員と年齢的に数年しか変わらないため、新卒社員を計画通りに採用できなかった際の補充としての意味合いもあるのです。
このような企業の年齢構成の都合が、第二新卒の積極的な採用、つまり転職成功率のアップにつながっていると言えます。
転職による年収ダウンの可能性が低い
厚生労働省が発表した「令和2年転職者実態調査の概況」によると、第二新卒を含む20〜24歳が転職後に年収ダウンする割合は33.2%で少ない傾向です。
年代 | 転職後に 年収ダウンした割合 | 内 3割以上 年収ダウンした方 |
---|---|---|
20〜24歳 | 33.2% | 7.3% |
25〜29歳 | 33.0% | 10.4% |
30〜34歳 | 32.8% | 12.7% |
35〜39歳 | 37.7% | 13.0% |
40〜44歳 | 37.4% | 9.9% |
45〜49歳 | 32.5% | 7.5% |
50〜54歳 | 53.2% | 18.2% |
55〜59歳 | 49.9% | 11.8% |
さらに20〜24歳は、3割以上年収ダウンする割合が最も少なく、第二新卒は転職による収入減のリスクが低いといえます。
転職しても年収が減ってしまう心配がほとんどなく、転職先企業の選択肢が増え、第二新卒は転職成功率が高まっているのです。
先入観がなく職場環境に馴染みやすい
第二新卒は社会人経験が浅いことで、経験やスキルではデメリットになりますが、固定観念が形成される前に転職するメリットがあります。
同じ会社に長い間勤務していると、社風や毎日の習慣で固定観念が形成されてしまい、転職先の社風や仕事のやり方に違和感を感じるケースがあるのです。
年齢を重ねれば重ねるほど固定観念が強固になり、新しい職場に馴染むまで時間を要してしまい、仕事のパフォーマンスへ影響し好ましくありません。
第二新卒の転職者は、前職での先入観の影響が少なく、新しい職場環境に馴染みやすい傾向があります。
このことが採用担当者に好まれ、第二新卒の転職成功率が高い理由となっているのです。
第二新卒が転職の成功率を高めるポイント
転職の成功率が6割もあり全世代でダントツの第二新卒ですが、内定をもらえるものと油断して転職活動すると痛い目にあうキケンがあります。
成功率が高いとはいえ、しっかりと準備してからの転職活動がおすすめです。
第二新卒が転職の成功率を高める4つのポイントを紹介します。
転職理由を正直ベースで明確にする
まずは何のために転職するのか、その理由を明確にします。自分の考えを整理するため、頭の中だけで考えず、書き出すことをおすすめします。
ここで明確にする転職理由は自分のための整理であり、きれいごとにする必要はありません。正直な自分の気持ちを書き出すことが大切です。
誰もが知っている大企業へ転職したい、年収アップのために転職したい、が正直な気持ちなら、大企業や年収アップが転職理由でOKです。
転職理由を明確にしておくと、選択が必要な場面で、さまざまな情報に惑わされることなくブレずに決められます。
年収アップが正直な転職理由なら、企業の知名度に惑わされず年収の高い企業を選択できるのです。
自分の強みを分析し言語化する
第二新卒の転職では、スキルや経験よりも自己PRで自分の強みアピールが重要、企業の採用担当者もポテンシャルの高さを求めています。
職務経歴書に記載するため、面接で説明するため、自分の強みは言語化し文章でまとめるのがおすすめです。
文章でまとめることで強みの深堀りになり、より説得性のある強みアピールにつながります。
文章でまとめると自分の頭に残りやすく、緊張した面接の場面でも慌てることなく説明できるのです。
自分の強みが何かわからない方は、友人や知人に聞くことをおすすめします。自分自身より他人の方が自分の強みを理解しているものです。
企業にアピールする自己PRを考える
第二新卒の転職成功率は6割もあるとはいえ、4割の方は転職できていないのが事実です。採用担当者の印象に残る自己PRでアピールする必要があります。
企業が求めている人材像を、求人票や企業のホームページなどあらゆる情報を入手し理解するようにします。
企業へ提出する書類の転職理由や自分の強みは正直ベースを書くのではなく、企業が求めている人物像と自分自身を重ね合わせて表現を変えて書きます。
例えば大企業へ転職するのが正直ベースの理由でも、企業がグローバルに活躍する人材を求めていれば、世界を舞台に活躍したいとするのです。
採用者の視点でやる気や熱意が伝わる自己PRになっているか、自己満足の自己PRになっていないか、十分な確認が大切になります。
キャリアプランの相談相手を持つ
第二新卒の転職は、将来のキャリアプランを見据えた転職活動がおすすめです。
終身雇用が崩壊した状態で社会人生活をスタートした第二新卒は、生涯で複数回の転職が当たり前になっている可能性が十分あります。
転職を考えたきっかけで、将来目指していくキャリアプランを作成し、そこから逆算して今回の転職を考えると目指すべき条件が明確になります。
とはいえ、社会人になって日が浅くキャリアプランのイメージをつかめない第二新卒も多いことでしょう。
こんな時はプロに相談し、アドバイスを受けるのが一番です。転職エージェントなら無料で利用でき、気軽に相談できます。
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転職の成功率│20代は5割ほど
20代は転職に向けて行動する人が増えている
社会人生活や仕事にも慣れ、業界や職種、会社のことに詳しくなると、社内での自分の立ち位置、業界内での会社の立ち位置がわかってきます。
がむしゃらに仕事をした新入社員時代とは異なり、自分を客観的に見つめられる20代は、今後のキャリアプランを考える余裕が出てくるものです。
厚生労働省の「中途採用に係る現状等について」によると、転職したいと考えて実際に行動しているいる25〜34歳は、第二新卒より増え4割を超えています。
20代である25〜29歳の転職成功率は50.3%と第二新卒より10ポイントも低下、転職を希望するライバルが多いことが低下要因として考えられます。
年代 | 転職成功率 |
---|---|
15〜24歳 | 60.7% |
25〜29歳 | 50.3% |
30〜34歳 | 41.9% |
35〜39歳 | 41.9% |
40〜44歳 | 36.2% |
45〜49歳 | 36.6% |
50〜54歳 | 35.4% |
55〜59歳 | 38.2% |
とはいえ、転職にチャレンジした半数以上の20代が転職に成功しており、30代以降と比較すると10ポイント程高い成功率なのは事実です。
つまり、20代は転職に成功しやすい年代であり、転職を考えているなら今こそ行動のチャンスであるといえます。
20代の転職成功率に転職回数は影響するのか?
20代の中には既に転職し新天地での活躍を自分自身でも期待したものの、結局は上手く行かず再度転職にチャレンジする方もいます。
リクルートワークス研究所が発行した「全国就業実態パネル2022」によると、25〜34歳で転職回数が2回以上の方は20.9%もいます。
年代 | 転職未経験 | 転職1回経験 | 転職2回以上 |
---|---|---|---|
15〜24歳 | 81.3% | 12.4% | 6.3% |
25〜34歳 | 58.5% | 20.6% | 20.9% |
35〜44歳 | 44.7% | 18.4% | 36.9% |
45〜54歳 | 39.4% | 15.9% | 44.7% |
逆に考えると約2割の方は複数回の転職に成功しているといえますが、企業の採用担当者は転職回数をどの程度気にしているのでしょうか?
リクナビNEXTの調査によると、気になる転職回数のトップは3回で40%、次いで4回の16%となっており、気にしていない採用担当者は15%もいます。
転職回数 | 気になる割合 |
---|---|
1回 | 2% |
2回 | 8% |
3回 | 40% |
4回 | 16% |
5回 | 12% |
6回 | 4% |
7〜9回 | 2% |
10回以上 | 1% |
気にならない | 15% |
つまり既に転職を経験済の20代でも、採用担当者は2回目をネガティブ要素とはせず、経験やスキルなど将来の期待値を重要視しているのです。
ダメとわかっている場所で、いつまでも働き続ける時代ではありません。キャリアプランとのギャップに気づいた20代は迷うことなく行動すべきです。
20代が転職の成功率を高めるポイント
20代は第二新卒に次いで転職の成功率が高いとはいえ、約半数の方が残念な結果になっているのが事実です。
油断することなくしっかりと準備した上での転職活動をおすすめします。
20代が転職の成功率を高める4つのポイントを紹介します。
転職で実現したいことをまとめる
転職を検討しだした20代にまずしてほしいのは、転職で実現したいことや、こだわりたい条件をまとめることです。
まとめる際には頭の中だけで考えず、文章として言語化して書き出すことをおすすめします。考えが整理され深堀りにつながるためです。
社会人経験を積み重ね、担当職種との相性やスキルの成長度合いなど、今の仕事で何ができるのか、自分はどこまでやれそうかわかり始めるのが20代です。
もっと大きなスケールで勝負したい、このままでは勝ち目がなく方針転換したいなど、転職の目的を明確にし、自分の希望をまとめましょう。
社会人としての日常を経験し、自分の価値観とのギャップに悩んでいる20代は、転職が望む価値観を取り戻すチャンスになります。
プライベート時間や働き方など、あなたが活き活きできるこだわり条件をまとめると、転職先の企業選びに役立ちます。
転職で実現したいことをまとめるのは、転職を考え始めた20代に実践してほしい、基本中の基本です。
習得したスキルや経験を棚卸しする
社会人経験が浅いためポテンシャルを重視する第二新卒とは異なり、20代には習得したスキルや経験への期待が高まる傾向があります。
スペシャリストレベルを期待しているのではなく、初期の導入レベルはマスター済であることを採用担当者は求めているのです。
転職の応募書類である職務経歴書で習得済みのスキルや経験をアピールするため、棚卸しの実践をおすすめします。
新入社員研修から今現在担当している業務に係る全てについて棚卸しをします。応募書類への採用可否は後ですれば良いので全てをピックアップしましょう。
習得したスキルは一人で業務できるレベルか、他者へ指導できるレベルか、仕事での実績も具体的に書き出すと採用担当者に響くアピールになります。
棚卸しすると、自分自身のスキルや経験を俯瞰できるようになり、今後のキャリアプランの気付きになることも棚卸しの利点です。
企業が求めている人材を理解する
転職したい気になる企業を見つけたら、求人票やホームページなどできるだけ多くの情報を入手し、企業が求めている人材を具体的に理解します。
転職は、あなたの要望と企業側の要望がマッチングして初めて内定へと至ります。
いくらあなたの経験やスキルが客観的に評価して素晴らしくても、企業が求めている人材像とマッチしなければ内定を得られないのは言うまでもありません。
企業が求めている人材を理解していれば、同じスキルや経験、強みであっても表現や順番を変えることで、マッチングへと近づけることが可能です。
商品や広告から想像した企業のイメージで転職先候補としても、求めている人材像の詳細を理解すると、イメージとの違いに気づくことがあります。
企業が求めている人材を理解すれば、転職の成功率を高められ、さらに入社後のミスマッチを事前に防げるのです。
キャリアプランの相談相手を持つ
20代は社会人経験を積み上げ、初期レベルの経験やスキルをマスターしたとはいえ、キャリアプランを一人で作成するのは厳しいでしょう。
より実現性のあるキャリアプラン、自分の可能性を存分に引き出すキャリアプランを作成するには、目指す分野に詳しい人からのアドバイスが必要です。
とはいえ、社内でのキャリアアップならまだしも、転職を前提としたキャリアプランは職場の先輩や上司にはとても相談できません。
こんなときに役立つのが、転職エージェントの存在です。転職エージェントには專門の業界があり、業界動向や企業情報に精通しています。
また多くの転職者をサポートした実績から、キャリアプランの成功事例を熟知しており、豊富な知見からあなたのプランをチェック&アドバイスしてくれます。
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転職の成功率│30代は4割ほど40代は3割台まで低下
30代で転職成功率は下がるが40代以降で下げ止まり
各年代における転職希望者に占める転職就業者の割合を確認すると、30代は約4割ほどで5割以上あった20代と比較すると1割以上もダウンしています。
年代 | 転職成功率 |
---|---|
15〜24歳 | 60.7% |
25〜29歳 | 50.3% |
30〜34歳 | 41.9% |
35〜39歳 | 41.9% |
40〜44歳 | 36.2% |
45〜49歳 | 36.6% |
50〜54歳 | 35.4% |
55〜59歳 | 38.2% |
さらに年齢が増した40代では転職成功率が4割を切り3割台まで低下しており、年齢とともに転職が成功しにくい状況になっている実態がわかります。
とはいえ、50代ではさらなる低下は認められず転職成功率は3割台で下げ止まっている傾向です。
つまり、転職成功率と年齢との関係は、20代では5割以上、30代で4割台に低下し、40代以降はさらに低下するものの3割台をキープしていると言えます。
転職したいと考えているのなら、早く決断した方が成功しやすいのです。
転職の成功率を下げてしまう原因とは
転職の成功率は、比較的高い第二新卒で6割程度、20代では5割程度であり、半数以上の方は転職に失敗しているのが実情です。
転職の成功率が低い失敗している人には共通する特徴があり、事前に知り同じ過ちを防ぐことは、成功率アップのため必要不可欠といえます。
転職の成功率が低い失敗する人の特徴を5つ紹介します。
退職理由がネガティブである
転職の成功率が低い失敗する人の特徴1つ目は、前職の退職理由、つまり転職するきっかけがネガティブなことです。
どうしても上司と相性が合わなかった、先輩のスキルレベルが低く不安になった、ブラック企業で精神的に疲労したなど事実であっても退職理由には不向きです。
採用担当者は多くの応募者の書類をチェックしたり、面接したりして忙しく、一人に時間をかけて精査する余裕がありません。
ネガティブや退職理由は、本人の愚痴やワガママと捉えられ、転職後も同じことを繰り返し職場に悪影響を及ぼす人と判断されてしまいます。
転職活動での提出書類や面接では、ネガティブな表現は決して使わずに、同じことでも前向きな表現に変える心掛けがとても大切です。
キャリアプランが明確でない
転職の成功率が低い失敗する人の特徴2つ目は、キャリアプランが明確でなく転職の目的や実現したい条件が定まっていないことです。
キャリアプランが明確でないと、選択が必要な場面で判断基準が不明確になり、たとえ転職できたとしても入社後の後悔につながってしまいます。
たとえば年収アップが転職の目的の方が、有名企業の知名度に惹かれて年収ダウンで転職した場合、生活の質が下がり後悔することになるでしょう。
キャリアプランが明確であれば、たとえ中小企業でも迷わず高年収の企業を選択し、ライフもワークも満足すること間違いありません。
キャリアプランに正解はありません。あなたが心地良いと感じる価値観を大切にし、あなた自身が作るしか無いのです。
企業が求めている人材を理解していない
転職の成功率が低い失敗する人の特徴3つ目は、企業が求めている人材を理解しておらず、経験やスキルが不足していることです。
採用担当者も経験やスキルを期待していない第二新卒を除き、転職市場で重視されるのは、今まで積み重ねてきた経験やスキルです。
求人情報を読み解けば、求められているレベルが、初心者・一人で仕事できるレベル・指導できるレベルのいずれかがわかります。
企業が求めているレベル以下であれば、応募しても選考の対象外で不採用になるのは明らかです。
特に気をつけたいのは業界や職種を変える転職、経験やスキルがほぼないので、成功するには未経験OKの企業に絞って応募することになります。
企業が求めている人材を理解していれば、マッチングが難しいとわかっている無謀な応募をせずに済むのです。
自分の強みや適性を理解していない
転職の成功率が低い失敗する人の特徴4つ目は、自分の強みや適性を理解しておらず、誤った認識で転職活動してしまうことです。
自分のことは自分自身で気づきにくいことが多く、自分の強みや適性を誤って思い込んでいるケースがあります。
誤った思い込みで書類審査を通過しても、面接で書類に記載している強みや適性を感じられないと、残念な結果になりかねません。
たとえば、自分自身では明るい性格が強みと思っていても、他人から見れば長所を見出す観察力の方が優れていると判断されるケースがあります。
自分の強みや適性を正しく理解するには、身近な人に聞いてみる、もしくは人の強みを見出すプロである転職エージェントを利用すると良いでしょう。
転職後にミスマッチが生じている
転職の成功率が低い失敗する人の特徴5つ目は、内定を獲得したものの、転職後にミスマッチが生じ後悔することです。
転職で実現したい条件が仕事以外にあり、人間関係・労働環境(残業・休みのとりやすさ)・待遇を改善したい場合は注意が必要になります。
特に労働環境は、求人票での情報と実態との差に気をつける必要があります。
たとえば制度として休日日数が多くても、職場では取得しにくい雰囲気があり、誰も利用していなければ、あなたも取得は難しいでしょう。
待遇のミスマッチは、求人票に記載の内容と実際とが異なるケースがあり、十分に確認しなかったことが原因です。
実際に入社しないとわからない仕事内容以外を転職で求める場合、転職エージェントを活用するとミスマッチを防げます。
転職エージェントは企業の採用担当者とコミュニケーションを密にし、社風や職場の雰囲気などの情報を得て、あなたに適切なアドバイスしてくれます。
『マイナビエージェント』には企業担当アドバイザーも別におり、求人票には載っていないリアルな企業情報を教えてくれミスマッチ対策おすすめです。
【マイナビエージェントの評判】徹底解説!口コミの特徴&登録と転職の流れ
30代や40代でも転職の成功率をアップさせるコツ
転職活動はただがむしゃらに頑張っても成功するものではありません。転職の成功率をアップさせるにはコツがあるのです。
すべての世代に共通する転職の成功率をアップさせるコツを5つ紹介します。
キャリアプランやかなえたい条件を明確にする
転職の成功率をアップさせるコツの1つ目は、キャリアプランや転職でかなえたい条件を明確してから転職活動を開始することです。
転職サイトや転職エージェントに登録し、転職活動を開始すると、あなたが優秀かつ魅力的であればあるほど、次から次へと求人を紹介されます。
特に登録初期では、あなたの希望条件を確認する意味でも、さまざまな案件を紹介されるケースがあります。
キャリアプランやかなえたい条件が明確でないと、企業の知名度や年収額などに気を取られ、本来の希望とはマッチしない求人を選びがちになりキケンです。
なぜ今の会社を辞めて転職する必要があるのか、快適なワークライフバランスに必要な条件は何か、自分の考えを整理しておくとブレずに選択できます。
スキルや経験を活かせる企業を探す
転職の成功率をアップさせるコツの2つ目は、自分が積み重ねてきたスキルや経験を活かせる企業を探すことです。
転職市場では、第二新卒を除き、スキルや経験を活かして即戦力で活躍してくれる人材を求めています。
そのため、自分が保有しているスキルや経験を活かせる企業を探すことが、転職成功のコツになります。
社会人経験が長い30代・40代の方は、多くの経験やスキルを保有しており、棚卸しして転職活動の武器となるようブラッシュアップがおすすめです。
たまたまの部署異動でスキルチェンジを余儀なくされたが、棚卸しすることでさまざまなスキルがつながり、より魅力的なスキルになるケースがあります。
転職活動の前に今までの経験やスキルを棚卸し&ブラッシュアップし、活かせる企業を探し出すことが、転職成功のコツなのです。
あらかじめ年収の最低ラインを決めておく
転職の成功率をアップさせるコツの3つ目は、あらかじめ年収額の最低ラインを決めておくことです。
転職では、希望する条件のすべてが満たされることはほぼない、と考えた方が無難です。
優先順を決め順位が低い条件は妥協する必要があります。とはいえ、簡単に妥協できないのが年収額です。
たとえ年収よりも仕事内容の方が優先する方でも、毎月の生活に困っては落ち着いて仕事できません。
ましてや家族がいる方は、自分の転職のおかげで家族に迷惑をかけてしまうことになり、何のために転職したのかわからなくなります。
毎月の生活費に最低必要な金額、将来に備えて必要な貯金額などをシミュレーションし、あなたにとっての年収の最低ラインを決めておきましょう。
必要最低ラインを理解していれば、年収額に惑わされることなく、他の条件を検討可能になり、転職の成功率が高まるのです。
自分の市場価値を理解しておく
転職の成功率をアップさせるコツの4つ目は、自分の社内での評価ではなく、市場での価値を理解しておくことです。
いくら社内評価が高い人であっても、転職市場では見向きもされない方がいるのは事実です。社内評価と転職市場の評価は必ずしもイコールではありません。
いわゆる上司の指示通り、上司が気に入るように行動し、上司ウケが良く社内評価が高い方は、転職市場で真逆の評価になるケースがあり注意が必要です。
とはいえ、転職市場での自分の評価はわかりにくいものです。転職市場に精通した転職エージェントなら客観的にあなたの市場価値を教えてくれます。
自分は業界の中でどのような位置づけなのか、理解してから転職活動するとミスマッチが少なく転職の成功率を高められるのです。
社風も含め企業情報を十分に調査する
転職の成功率をアップさせるコツの5つ目は、社風も含め企業情報を十分に調査することです。
いくらキャリアまたは年収アップが転職の目的とはいえ、人生の大半を過ごす会社の社風が合わず、居心地が悪い思いをしては成功した転職とはいえません。
気になる会社の企業情報は、求人票やホームページなどからの公開情報はもちろんのこと、社員の口コミ情報などの確認をおすすめします。
正直な転職理由に職場での人間関係をあげる方は少なくありません。社風・職場の雰囲気や人間関係は、気持ち良く長く働くために重要です。
とはいえ、転職先候補に知り合いなどいない限り、社風や職場雰囲気の情報の入手手段がないと嘆く方が多いことでしょう。
こんな時は、転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントは、担当企業の採用担当者とのコミュニケーションを密にし、社風や職場の雰囲気の情報を持っており、有益な情報を提供してくれます。
転職した企業に安心して長く勤務するためにも、転職エージェントを有効に活用しましょう。
【リクルートエージェントの評判】徹底解説!求人の口コミと転職サイトの登録
採用担当者が難しいと判断する転職成功率が低い人
転職では応募者の約半数が、採用担当者に難しいと判断されているのが現実です。
転職成功率が低い人は、採用担当者がどのように判定しているのかを事前に知り対策すると、自身の転職成功率を高めることに役立ちます。
採用担当者が難しいと判断する転職成功率が低い人の特徴を4つ紹介します。
経験やスキルが企業の要望を満たしていない
採用担当者が難しいと判断する人の特徴1つ目は、経験やスキルが企業の要望を満たしていないことです。
企業が中途採用者に経験やスキルを求めているのは周知の通り、転職希望者なら誰でも知っています。
とはいえ、見落としがちなのが求められているレベル、企業が補強したい人材により、求める経験やスキルのレベルが異なります。
経験やスキルのレベルは、必ずしも高ければ良いのではなく、マネージメント層ではなく実務者を求めているのにハイスペックではバランスが取れません。
企業がこの求人で求めているレベルは、求人票を詳しく読むなど企業研究すればわかります。
応募を決断する前に、企業が求めている経験やスキルと自分自身がマッチしているかの確認が、転職成功率アップのために大切なのです。
未経験の業界・職種を希望している
採用担当者が難しいと判断する人の特徴2つ目は、経験やスキル無しに未経験の業界・職種を希望していることです。
企業が中途採用者に求めているのは、第二新卒を除き即戦力となる人材、経験やスキル無しでの応募は無謀と言わざるを得ません。
現職は自分に向いていないことがわかった、成長する業界で働きたいなど、業界・職種を変える転職をしたい方は、未経験OKの求人に応募しましょう。
そもそも経験者が少ない新規業界、毎年成長し続けている人手不足の業界では、入社後に教育する前提で未経験者でも積極的に採用するケースがあります。
業界・職種を変えて転職したい方の成功率を高めるには、未経験OKの求人を選んでの応募をおすすめします。
転職回数が多く採用担当者が不安になる
採用担当者が難しいと判断する人の特徴3つ目は、転職回数が多く採用担当者が不安になるケースです。
転職者を募集している企業なので、今勤務している会社を途中で辞めて、別会社へ移籍することには理解しているものの、回数が多いと心配になるようです。
転職を繰り返している方は、些細なことを不満に思ったり、職場での人間関係でトラブルを生じたりする懸念があり、採用を慎重になってしまいます。
リクナビNEXTの調査によると、採用した中で最も多い転職回数は、1位が3回で28%、2位が4回と5回でともに22%です。
一番多かった転職回数 | 採用担当者の割合 |
---|---|
1回 | 3% |
2回 | 6% |
3回 | 28% |
4回 | 22% |
5回 | 22% |
6回 | 7% |
7〜9回 | 6% |
10回以上 | 6% |
転職回数が多い応募者は気になるものの、5回程度なら十分なスキルや経験で不安を打ち消していると言えます。
スキルレベルが高く、業界でも上位にランク付けされる方は、引く手あまたで転職回数が増えるのも納得がいきます。
転職回数が多い方は、採用担当者が気にすることを理解し、不安を打ち消す程の経験やスキルのアピールを心掛けましょう。
自己分析が不十分で強みを理解していない
採用担当者が難しいと判断する人の特徴4つ目は、自己分析が不十分で自分自身の強みを理解していない、もしくは勘違いしていることです。
とはいえ、自分のことは自分自身が一番わかっていないとはよく言われることです。
自分が得意としていることは簡単にできてしまい、こんなことが強みになるとは到底思えない、と感じることが自己分析を難しくしている理由になります。
自分の強みを分析するには、自分のことを知っている友人・知人・家族に聞くのが一番、とはいえ、急に強みの話をすると怪しまれるキケンがあります。
転職のことを悟られずに強み分析するには転職エージェントに相談するのが一番、手っ取り早く気楽に分析したい方には転職サイトの利用をおすすめします。
『リクナビNEXT』の強み分析ツール「グッドポイント診断」は、無料なのに有料級のクオリティーと先輩転職者から高評価を得ています。
『リクナビNEXT』の独自ノウハウを活かし開発した本格診断で、30分後にはあなたの強みがわかってしまうおすすめのツールです。
【リクナビNEXTの評判】悪い?口コミの注意点と転職サイトの登録を紹介
【転職の成功率】まとめ
✅第二新卒の転職成功率はダントツで高い
第二新卒世代を含む24歳以下の転職成功率は60.7%、ダントツの成功率であり第二新卒は転職しやすいと言えます。
とはいえ油断は禁物、転職理由を明確にしたり、強みを分析し言語化したりなど、転職成功率を高めるポイントの実践が大切になります。
→「第二新卒の転職成功率」について詳しくはこちら
✅20代の転職成功率は5割を超える
20代は転職に成功しやすい年代です。社会人としての経験を積み会社のことを理解している20代は、絶好の転職チャンスと言えます。
転職回数は2回程度までならネガティブ要素にはならず、既に転職を経験している20代にもチャンスがあるのです。
→「20代の転職成功率」について詳しくはこちら
✅転職成功率が低い人には共通の特徴あり
転職になかなか成功しない人には、退職理由がネガティブ、キャリアプランが不明確など、共通する特徴があります。
転職成功率が低い人を反面教師にすることで、同じミスをせず成功に近づけるのです。
→「転職の成功率が低い失敗する人の特徴」について詳しくはこちら
✅採用担当者が気になることを理解し対策する
要望条件を満たしているか、何度転職しているかなど、採用担当者が気になることを事前に知り対策すると、転職の成功率を高めることにつながります。
→「採用担当者が難しいと判断する人」について詳しくはこちら
✅転職の成功率をアップさせるにはコツがある
転職の成功率をアップさせるには、転職でかなえたい条件を明確にする、社風も含めた企業情報を十分に調査するなど、5つのコツがあります。
社風や職場雰囲気など求人票からはわからない企業情報の入手には、転職エージェントの活用がおすすめです。
→「転職の成功率をアップさせるコツ」について詳しくはこちら
転職は若いほど成功率が高いため、思い立ったが吉日と言えます。
記事を参考に転職の成功率を高め、一日も早く希望の会社で望んだ人生を歩みましょう。
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